MM2Hでマレーシアに移住したみなさん、黒い、ひょうたんのような独特の形をした陶器を見たことがありますか。
これは、「ラブサヨン(Labu Sayong)」というペラ州クアラカンサー発祥の伝統的な陶器です。
名前の由来は「ラブ(Labu=かぼちゃ)」と、陶器作りで有名な村「サヨン(Sayong)」から来ています。
古くからマレーの家庭で使われてきた水差しで、見た目の美しさだけでなく、実用性も兼ね備えています。
ラブサヨンとは
ラブサヨンはペラ州クアラカンサー周辺の川沿いで採れる良質な粘土(river clay)を使って作られます。
この地域の粘土は粒子が細かく、焼き上げたときに水を自然に冷やす「気化冷却効果」を生み出すのに最適なんだそう。
そのため、同じ形を他の土地で再現しても「クアラカンサー産のラブサヨンほど水が美味しくならない」んだとか。すごい!!
そして特徴的なあの深い色。
焼成の際に「燻し(smoking)」を行うため、漆黒や茶色の素敵な色合いに仕上がります。
丸みを帯びたフォルムと光沢のある黒は、素朴ですが、なんだかちょっと気品がありますね。
水を冷やす天然の水差し
ラブサヨンの最大の特徴は「自然に水を冷たく保つ」こと。
粘土には細かな気孔があり、そこから水分がわずかに蒸発し、気化熱の効果で中の水が冷やされます。
昔は冷蔵庫がなかったため、マレーの家庭での台所には必ずといっていいほどラブサヨンがあったそう。
マレーの年配の人たちは「ラブサヨンの水は冷たくて美味しい」とよく言います。
一度飲んでみたい!!
クアラカンサーでは体験も可能!
クアラカンサーの村では今も職人が手作業でラブサヨンを作っていて、見学や体験ができる工房もあります。
素朴な田舎の道路沿いに並ぶ陶器店の光景は、とても素敵ですよ。
もし、ペラ州に旅行にいくならぜひ、水がめ作りも体験してみてくださいね。
KLのラブサヨン・ファウンテン
実は、クアラルンプールでこのラブサヨンが見れる場所があるのをご存じですか。
もしかしたら、すでに見たことがあるかもしれません。
実はJalan Parlimen(議会通り)沿いに、「Labu Sayong Fountain(ラブサヨン・ファウンテン)」という、ラブサヨンをかたどった大きな噴水があるんです。
あのひょうたんのような独特の形の黒い噴水なので、みなさんきっと気づくと思います。
ぜひ探してみてくださいね。
まとめ
ラブサヨンは、ペラ州の伝統陶器。
自然の力で水を冷たく保つという実用性と、黒光りする優雅なデザインは、昔から人々の生活に取り入れられていました。
もしペラ州を訪れる場合には、ぜひクアラカンサーでラブサヨンを手に取ってみてくださいね。