MM2Hでマレーシアに住んでいると、ニュース等で時々目にする「Dato(ダトー)」という称号。
「ダトーって何?」「政治家の名前によくついてるけど、どういう意味?」
そんな疑問を感じたこと、ありませんか?
これは、マレーシア独自の名誉称号なんです。
Dato(ダトー)とは?
「Dato(ダトー)」は、マレーシアのスルタン(王様)や国王から与えられる名誉称号です。
イギリスで言うところの“Sir(サー)”のようなイメージで、国家や州に大きく貢献した人物に授与されます。
マレーシアは立憲君主制で、13州のうち9州にスルタン(王)がいます。
それぞれのスルタンが州の名誉称号を授与する権限を持っているんです。
ダトーは、アルファベットで書くと「Dato」「Datuk」「Dato’」と三種類がありますが、どれも同じものです。
「Dato」は、主にスルタンが統治する州(ペナン、パハン、ジョホールなど)で使われる称号で、「Datuk」は、連邦政府や一部州(マラッカ、サバ、サラワクなど)で授与される称号になります。
どうすればDatoになれるの?
Datoは、自分で名乗れるものではありません。
あくまで推薦・選出されて授与される「栄誉」です。
・社会への大きな貢献(教育、福祉、経済、文化など)
・長年にわたる公共サービス
・ビジネスや外交面での大きな実績
などが評価され、表彰されるようなかたちで与えられます。
分野を問わないので、様々な人が対象となります。
ちなみに、献金が評価基準ではない(建前上は)とされています。
Datoを持っているマレーシアの有名人
わたしたち日本人でも知っている、マレーシアのDatoを紹介します。
・ Jimmy Choo(ジミー・チュウ)
ジョージタウン生まれのマレーシア人。
靴デザイナー(高級ブランドJimmy Chooの共同創業者)として、国際的にマレーシアの名前を広めた功績により2004年に授与されました。
・Michelle Yeoh (ミシェル・ヨー)
ペラ州イポー出身のハリウッド女優。
ペラ州より2001年にDato、2012年にDato’ Seri、2013年にマレーシア連邦政府より高位のTan Sriという称号を受勲しています。
外国人でもDatoになれるの?
答えは…なれます!
実際、Datoの称号を授与された外国人もいます。
有名なところでは、香港の俳優・武術家のジャッキーチェン。
彼は映画を通じたアジア文化の発信と学校施設などを寄付するチャリティ活動が評価され、2015年に授与されています。
Datoになるとどう呼ぶの?
Datoの称号を得ると、その人の名前の前に「Dato’」がつきます。
例えば、名前が「Ahmad bin Ali」だとすると、Datoになると「 Dato’ Ahmad bin Ali」となります。
もし、「Ahmad bin Ali」が、Dr.(医者や博士号)も持っている場合は、「 Dato’ Dr. Ahmad bin Ali」となります。長い!!!
書くだけでなく、実際に名前を呼ぶ際も、称号付きで呼びますよ。
まとめ
マレーシアで暮らしていると、新聞やニュースで見かける「Dato」という称号。これは、国や州に対する貢献が認められた、名誉ある称号です。
こうしたちょっとしたことを知っていると、MM2Hでのマレーシア生活がより楽しくなりますね。